やっと観ることができた、12YAS。
アカデミー賞で作品賞を受賞したこともあるけど、一番の観たかった理由は俳優陣。
本編観ずとも、黒人奴隷のお話であることは分かっていたので、ある程度覚悟はしていたけれども…
いやしかし、予想以上でした。
アメリカ北部と南部とでは、奴隷制度に対する違いがあるけれども、
自由黒人、自由証明書というものが存在していたのかとまず最初に驚いた。
生まれながらの奴隷というイメージでいたので、そうか、白人のように暮らしていた黒人もいて、
教養もあるのに不当に拉致されて奴隷となってしまう人々もいたのだと、初めて知った。
ただ、白人同様暮らしていても、その社会で完全に溶け込んでいるとは思えず、
どこか浮いた存在であるなぁとスクリーンを通して感じられるような見せ方。
拉致され、売られる黒人奴隷たち。急に「お前は奴隷だ!」と言われても認めることはできないさね。。。
実際、主人公であるソロモンと一緒に売られる運命にあった男性は、
雇い主の白人が迎えに来てくれていたけど、まだ北部の方ではそういう主従関係を保てていたのだろう。
ソロモンは最初、比較的温和な性格の(奴隷制度に疑問を持ちつつ、でもそれを表に出せない)
フォード(ベネさん)のもとで奴隷として働くことになる。
奴隷という立場ながら、ソロモンは仕事もできるし提案もできるしで、フォードも一目置く存在だけど、
それを良く思わない意地悪な大工から、足付くか付かないかのギリギリで首を吊られた状態にさせられる。
その状態を見て見ぬふりする仲間の奴隷たちと、白人の家族。
彼は、フォード自身が助けに戻るまで放置される。
このシーンが観ていて辛いのなんの…
結局、フォードはソロモンを売りに出してしまう。
その後、綿栽培をしているエップス(マイケル・ファスベンダー)のもとへ。
このエップスがひどいやつで…ファスさんじゃなきゃ、すごい嫌いなタイプの人間で…
(一瞬ファスさん嫌いになるところだった…それだけすごい演技だったんだろう、今思えば)
とにかく非道で、鞭を振るうし、奴隷を所有物として扱う。
描写がとにかくすごいので、これR指定だっけ?と思ったらそうじゃないという…
ここで働く黒人の少女(ルピタ・ニョンゴ)がかなり印象的。体張って、壮絶なまでに演じてる。
目を背けたくなるようなシーンだけれども、一方で目が離せない自分もいて。
そこでいつの間にか、12年という月日が流れてしまう。
自由黒人であるソロモンは、字も読み書きできるけれど、それを隠し続け知恵を絞り生き延び、
ついにカナダ生まれの北部からの旅行者(ブラピッ)と出会う。
ブラピッは黒人への理解があって、力になりたい(手紙を出してあげたい)気持ちはあるけれども、
やっぱり自分がかわいいからという正直な気持ちも吐露。それがおそらく大部分の人の気持ち。
それでも彼のおかげで、ソロモンについに迎えが来る。
(そこでもファスさん…じゃなくエップスは俺の所有物だ!と主張しまくってましたね…^^;)
12年ぶりの家族との再会。
ほっとしつつも、私にとって涙涙の感動シーンとして映らないのは、
これまでの壮絶な日々と、これから起こるであろうさらに大変な出来事を思うからか…
実話(ソロモンによる原作)をもとにして作られた映画ということで、描ききれない部分もあっただろうけれど、
それでも十分に伝わってくるものがあった。
この前はヘルプを観ても思ったけれど、日本人にとっては奴隷制度というものは理解しにくい。
アメリカの人たちはどんな風に思ってこの映画を観ているのかしら。
日本人にとっても思い起こすことがタブーとされる歴史があるように、
これはアメリカで映画として作ることにすごく勇気がいることだったろうとは思う。
俳優の皆さんの演技も素晴らしいので、受賞もうなずけるかな…(賞がすべてではないけど…)
ベネさん&ファスさん、さすがでしたー。
ソロモン役のチュイテル・イジョフォーさん、素晴らしかったー。