『ありがち日記』

オタクな日々をコツコツ更新中

道尾秀介『N』

読書記録。KindleUnlimitedでさっと流し読みしている本も増えてきているので、そちらは読書アプリですべて記録することにし、ブログでは紙の本を中心に記録していこうかなと考えております。

 

www.shueisha.co.jp

 

ストーリー

読む順番で、世界が変わる。
全6章、あなた自身がつくる720通りの物語。

「本書は6つの章で構成されていますが、読む順番は自由です。はじめに、それぞれの章の冒頭部分だけが書かれています。読みたいと思った章を選び、そのページに移動してください。物語のかたちは、6×5×4×3×2×1=720通り。読者の皆様に、自分だけの物語を体験していただければ幸いです。/著者より」未知の読書体験を約束する、前代未聞の一冊! この物語をつくるのは、あなたです。

すべての始まりは何だったのか。
結末はいったいどこにあるのか。

「魔法の鼻を持つ犬」とともに教え子の秘密を探る理科教師。
「死んでくれない?」鳥がしゃべった言葉の謎を解く高校生。
定年を迎えた英語教師だけが知る、少女を殺害した真犯人。
殺した恋人の遺体を消し去ってくれた、正体不明の侵入者。
ターミナルケアを通じて、生まれて初めて奇跡を見た看護師。
殺人事件の真実を掴むべく、ペット探偵を尾行する女性刑事。

道尾秀介が「一冊の本」の概念を変える。

 

前代未聞!みたいなことが書かれていたので、ちょっと楽しみにして読み始めました。6つの章から構成されており、自分の読みたいと思った章から読み進めてOK、物語のかたちは720通りもあるという面白い試み。章ごとに上下が逆転して印刷されているのも手が込んでいる。

ある章でメインの登場人物が別の章では脇役だったりして、それぞれの人物からの視点でその人の人生が描かれている。一つ一つのあらすじを書いてしまうとせっかくの試みが台無しなので、気になった人は読んでみて、としか言えない😅

私はどんな本でも途中から開いて読むということに抵抗があるタイプなので、印刷ページの順に読んでいきました。せっかく720通りあるのに、まったく冒険しない私…笑

全部読んでみた感想。もし「笑わない〜」より「消えない〜」を先に読んでいたら結構印象は変わったと思う。どっちが良かったかとは分からないんだけどね…。どちらにせよやり切れない。もし記憶をリセットできるなら、時系列順に読んでみるのもありかもしれないし、最初に読んだ順を逆に進んでみてもいい。

 

正直、すごく斬新だわ!っていうほどでもなかったかなぁ。面白かったけど。上下逆の印刷もブックカバーを使用していると結構面倒くさかったので普通の印刷でも良かった気がする。でもこういうチャレンジをされている道尾さんはずっと応援したいし、やっぱり好きな作家さんです。

 

 

 

TVアニメ「カラオケ行こ!」見ました!

和山やまさんのコミックが原作のアニメ🎤「カラオケ行こ!」の全4話、楽しみにしていた割には、スタートが出遅れてしまった…なんで忘れちゃうんだろう。ま、おかげで一気に集中して見ることができたんで結果オーライ✨

実写映画よりも原作に近く、でもアニメならではの描写もあって良かったです。最後の空港のシーンもちゃんとあったしね。あそこで「きょうじぃぃいいい!!!」って毎度心の中で叫んでしまう…。

 

karaoke-muchusa.com

 

なんと、和山氏の「夢中さ、きみに。」も、続けて放送されるという!ちなみに私はPrimeVideoで視聴しているので、👆のサイトをチェックしたところによると、今日の夜から配信されるってわけね。(今度は忘れずに見られそう笑)カラオケ~も好きだけど、こちらは青春って感じのオムニバスストーリーで、また違った良さがあるのでお勧め。もちろんアニメ版はどうなっているのか楽しみでもある。

女の園の星」とか「ファミレス行こ。」もアニメにならないかなぁ。まだ続いているので難しいかもしれないけど、原作はどっちも好きなのでそんな願望が生まれてしまいました。言霊ってあるしね。

 

今週も暑かったな。北東北でも30℃超えで避暑地とは言い難い気候。少し前までは30℃になることが珍しかったというのに。(目先のことばかりじゃなくて地球環境のことをもっと考えてくれる政治家はいないのかね…)でも先日からブタクサ花粉を感知し始めたので、秋に向かっていることは確か。もう少しの辛抱です。

 

寺地はるな『雨夜の星たち』

空気を読むことは大事かもしれないけれど…

www.tokuma.jp

 

ストーリー

 できないことは、できません。
 やりたくないことも、やりません。

他人に感情移入できない26歳の三葉雨音は、
それを長所と見込まれ、お年寄りの病院送迎や
お見舞い代行の「しごと」をはじめる。
聞き上手な80代セツ子、
手術の付き添いを希望する40代の好美など
依頼人は様々。空気を読まない三葉だが、
行動に変化がみられていく――。
めんどうだけど気になる三葉から
目が離せない。

 

他人の言動の裏にある気持ちを忖度したり感情移入することができない、いわゆる「空気を読む」ことをしない主人公の三葉雨音。空気を読んで精神的に疲弊しっぱなしの私(なんつって、読めているつもりだけど読めていないかも…?)には、ヒヤヒヤするような羨ましくもあるような…。

建前だらけの社会では冷たいという印象を与えるのかもしれない。母親の顔色を窺いながら幼い頃から自慢の良い娘でいた雨音の姉と、母親にとって良い娘ではなかった雨音との、本音をぶつけあう場面が印象的で哀しかった。

一方で、彼女のその特性をありがたい、魅力的だ、良さだと感じる人もまたいるわけで、お見舞い代行の「しごと」が彼女にピタッとはまるように、受け入れてくれる人たちもいる。彼女の性格を「面倒くさい」と言いながらも。そんな周りの人や依頼人たちと接するうちに三葉自身も少しずつ変わっていく。根本は面倒くさい彼女だけど、私は本当に他人の気持ちが分からないからではないのだと思う。

何というか、空気を読むことが当たり前みたいになっているし、それがこの社会を生きていくには必要なんだけれども、空気なんて見えないものを気にしてそれが本当に正しいのか、間違ってるかもしれないと、いったん立ち止まって考えるべき時もあるんじゃないかなと気付かされた気がする。

そして、彼女のような特性を、別の特性に置き換えたとしても良い面と悪い面があるはず。それぞれの立ち位置を尊重しあえる社会がいいなぁと思う。

 

これまで読んだ寺地さんの作品とは少し違う受け止め方になったかなぁ…。今までは一方的に背中を押してもらっているような気がしていたけど、そんな優しさばかりじゃないぞというか。自分の勝手な感想ですが。

いずれにしても次の作品を読むのも楽しみです。

 

 

「ジュラシック・ワールド/復活の大地」

お盆休み。今年は最大9連休とのことですが、私の職場では今日12日は通常出勤(やることもあるので…)。明日からは3日間の年次休暇を取って休みです✌とはいえ、お盆って行くところ・やることが多くて忙しいので、意外と自由な時間が取れないんだよな。

そんな微妙に飛び石なお盆休み前半に観た映画。

 

 

ストーリー

生態系のバランスが崩れた地球で、恐竜たちは太古の環境に似た赤道付近の地域で生き永らえていた。一方秘密工作員のゾーラ・ベネット(スカーレット・ヨハンソン)は、画期的な新薬開発の鍵を握るという遺伝物質を持つ巨大恐竜のDNA採取を命じられ、傭兵(ようへい)のダンカン・キンケイド(マハーシャラ・アリ)、古生物学者のヘンリー・ルーミス博士(ジョナサン・ベイリー)らと共に目的地へ向かう。やがて一行は、かつて「ジュラシック・パーク」の極秘研究施設が存在した孤島にたどり着く。

ジュラシック・ワールド/復活の大地 (2025):作品情報・あらすじ・キャスト|シネマトゥデイ

 

「スカヨハが出る」こと以外の情報を全く知らぬまま、恐竜映画、モンスター映画が観たいという気持ちだけで選んでいます🦕🦖

なので、けっこうパニック映画寄りの出来にビックリ!(←welcomeな意味で)ジュラシック・パークを最初に観た時の怖さ、さらには、私のトラウマ映画でもあるエイリアン2とかジョーズまでも思い出しました😅

 

ツッコミどころが多く、「コイツ、絶対最後は…」っていうわかりやすく嫌なキャラが出てきたり(そして予想通りの結末になるw)、人間ドラマが薄っぺらい(そもそも深みを求める映画じゃないから)とか、結構楽しめるタイプの人間なので。

 

キャスト。強い女を演じるスカヨハが好きなので、それだけで満足。博士役のジョナサン・ベイリーは「Fellow Travelers」の人。滲み出るセクシー。キャラ的に分かっていたけど生き残って良かった…✨逆に退場が最初から予想できた嫌なやつマーティン・クレブスを演じているのが、ルパート・フレンド!!あの「プライドと偏見」でウィッカムを演じたルパートが、またもや嫌なやつを演じていたのが個人的にツボでした。

 

もともと人間が作り出した恐竜テーマパークのお話なので、とんでもない造形の恐竜たちが出てくるのは想定済み。私だって最後に出てきたアイツはさすがに受け付けない(第一印象でエイリアンじゃん?って思った)顔だったけど、人間がいなくなった彼らだけの世界では何が起こってもおかしくない。これからも独自の進化を遂げていくかもしれないし。そんな彼らをまた違った形で人間のために利用しようとして、人間とは何と罪深い生き物だろうね。だから、SNSで「う~ん???」っていう感想を見かけて、少しだけ残念な気持ちにもなってしまったのでした。

 

私が楽しめたのならそれでいいよ。うん。
あ、でも一つ言いたいのは、スカヨハ作品はどれも字幕で観て欲しい!

 

感想は以上😁

 

まだ更新できていない記事もあるんだけど、どうも「はてなブログ」全部に慣れていないのか、頻度が落ち気味ですねー。まあ、こんな感じですが、良ければ引き続きお付き合いくださいませ…。

 

「劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来」

公開から2週間、そろそろ落ち着くかと思い、座席予約の画面を開いてびっくり。1日の上映回数も多いし、上映館も増えているというのに、ほぼ満席じゃん😳!!

 

みんな、すごいですね~。(自分のことは棚に置いて)

 

鬼滅の刃ポスター

ストーリー

鬼殺隊の竈門炭治郎は最高位の剣士である“柱”たちと共に合同強化訓練・柱稽古に参加していた。すると、鬼殺隊の本部である産屋敷邸に鬼舞辻無惨が出現。お館様の危機に駆けつけた炭治郎や柱たちを、無惨が謎の空間へと落とす。彼らが落下したその場所は、鬼の根城・無限城だった。

劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来 (2025):作品情報|シネマトゥデイ

 

ストーリーの詳細は今さら感があるので割愛。映画を観に行く人は、ほぼ原作を読んでいる方々だろうし。

 

私が感動したのは、映像クオリティの高さ!めちゃくちゃきれいだし圧倒される。

さらに、冒頭から引き込まれ、すぐにその世界観に入っていけるのは、劇中で流れる主題歌やBGMの良さにもある。これは体験してみてとしか言えないんだけど、とにかく本気が伝わる。

 

隣の女性は「2回目のほうが泣けたんだけど」って言っていたけど、私は「無限列車編」のほうが泣いたけどね(笑)そこだけは違うんだけど、言いたいことはわかる。おそらく初見では映像美に圧倒されてしまうんだけど、2回目以降でじっくりと噛みしめて見られるようになってくるんではないかな。

 

私も、またコミックのちょうど同じ個所を読み直し、さらにその先まで一気に読んでしまった。これ最後まで見届けたいよね。

 

ぜひ劇場でご覧ください😁

 

「ファンタスティック4 ファースト・ステップ」

4人の持ち味がギュッと詰まった良作。

 

ストーリー

宇宙飛行士のリード・リチャーズ(ペドロ・パスカル)は宇宙でのアクシデントにより体がゴムのように伸縮自在になる力を手に入れ、共にミッションに参加していたスー・ストーム(ヴァネッサ・カービー)、ジョニー・ストーム(ジョセフ・クイン)、ベン・グリム(エボン・モス=バクラック)もそれぞれ特殊能力を得る。彼らはニューヨークのバクスター・ビルを拠点にヒーローチーム「ファンタスティック4」として活動を始める。

ファンタスティック4:ファースト・ステップ (2025):作品情報|シネマトゥデイ

 

ファンタスティック4も何度も映像化されているイメージで、特に昔好きだったジェシカ・アルバがスー・ストーム役で出演していた2005年の「ファンタスティック・フォー[超能力ユニット]」とその続編は印象に残っているんだけど…その後の作品は暗かったような?

今回はいよいよMCUのF4ということで、キャストも一新、レトロポップだけど古いわけじゃなく未来感もあるという魅力的な世界観。マルチバースの中のどこかの地球という設定なので、すんなりと受け入れられます。私はロボットのハービーがお気に入り!

冒頭、スーの妊娠に喜ぶメンバー。ところが、宇宙神ギャラクタスが、その子が潜在的に持つであろう壮大な力に目を付け、取引を持ち掛けます。その取引を1人の人間、親として受け入れないリードたち。そのせいでギャラクタスが地球に迫ってくるのだが、4人は地球を救うことができるのか…

分かりやすくて重くなり過ぎない展開でポップコーンがすすむ感じではあるけれど、その分、今までの作品よりも迫力とか緊迫感に欠ける(ギャラクタス、あれでいいの?ってちょっと思ってしまった…😅)ところもあり、好みでも評価が分かれそうではあるなぁと。家族団らんしながらでも観られそうな作品で好きだけどね。

リード役のペドロ・パスカル、やっぱり素敵おじさまで好きです(笑)「グラディエーターⅡ」に出演している時とはもちろん全然雰囲気が異なるけど、こちらも良いです。アベンジャーズドゥームズデイでも楽しみです。ヴァネッサ・カービーもミッションインポッシブルのイメージでいたので、こんなに動ける人なんだ?って謎に感動しました。

ヒーロー映画が続いたな。今は👹滅で映画館が混んでいて、他に観たいと思う作品はあるんだけど、なかなか…何なら私も👹滅はコミック全巻とアニメも全部観ているので観に行きたいんだけど、しばらくは無理かな。
そうこうしていると観ずに終わってしまう気もするので、次週こそは?

 

『時ひらく』

 

創業350年の老舗デパート『三越』がテーマのアンソロジー

books.bunshun.jp

ストーリー

350年の時を刻む老舗デパート『三越

楽しいときも、悲しいときも
いつでも、むかえてくれる場所

物語の名手たちが奏でる6つのデパートアンソロジー
文庫オリジナル!

制服の採寸に訪れて感じたある予感。ライオンに跨る必勝祈願の言い伝えを試して見えたもの。老いた継母の買い物に付き合ってはぐれてしまった娘。命を宿した物たちが始めた会話。友達とプレゼントを買いに訪れて繋がった時間。亡くなった男が最後に買った土産。歴史あるデパートを舞台に、人気作家6人が紡ぐ心揺さぶる物語。

 

 

読み終わってからだいぶ日にちが経ってしまった…別に特別忙しいわけでもなかったんだけどな、何でかな??(面倒だっただけ説が有力)
その間に2冊くらい電子書籍を読んだけど、そちらの感想はアプリで書いているので、こちらでは紙の本を中心に。

恩田陸さんなど好きな作家さんの名前が並んでいる!ということで買ってあったんだけど、読み始めて2人目の作品で気付いた。「あ、これは三越のアンソロジー❓」おそっ。私は文庫本を読むときはブックカバーをすぐにかけちゃうので、全然気付いていなかった。買う時にすらちゃんと内容見てなかったんだな…。

デパートの三越は知っていても、地方の民にとって特に身近な存在でもないし、行くこともないんだけど、そういうのとは別に作品として楽しめた。建築物の本を趣味でいくつか集めてもいるので、日本橋三越のライオン像とか中央ホール、パイプオルガンなど、存在も知っているものが共通して作品に登場すると、あぁ実際に見たいなぁと思う。

そして、アンソロジーだと今まで読んだことのない作家さんに出会えるので、こういう感じの作品を書く方なんだなと気付くことも。似たような設定の作品もあったり。6作品あるんですが、お昼休みにちょっとずつ読み進めるのにちょうど良かったかな。